前置き パソコン通信で応募する文学新人賞という非常に魅力的なイベントが行われることを友人から聞かされ、直ちに主催するパソコン通信ネットへ加入しました。そこでこのようなフォーラム(電子会議室)の存在を知りエキサイトしました。これは作品の応募受け付け開始の数日前、満を持してそのフォーラムに乱入した最初のメッセージです。

タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ

皆さんは、今頃、応募作品の推敲でお忙しいことと思いますが、
第1回P短編小説文学新人賞は、
この私がいただくことになっているので
悪あがきはやめたまえ!


作者の
コメント
無難なことばかり書かれていたフォーラムへのこの書きこみで一気に盛り上がる、と期待していたが反応はいまいち。しかし、後で常連に聞いたところ「衝撃的なフォーラムデビュー」だったとのこと。
(作者:フヒハ)





タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その2)

P文学賞へ応募しようと考えていらっしゃる皆さん。
自作を応募する前にもう一度よく考えてみてください。
P文学賞は新人賞といはいえ、プロ級の才能を持った人もたくさん応募してくるのです。
そんな中にあなたの作品がぽつんとあったらどうなりますか。

恥を知れ!

みんな棄権するんだ!

応募するのは私だけでいい!






タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その3)

私が書いたメッセージ「P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ1と2」を読んでもまだ応募しようなどと考えている方へ

頑固ですね。

他人の忠告に素直に耳を傾けることができないようでは「P短編小説文学新人賞」どころか「下北沢駅前公衆便所の愛称募集」にすら入選できませんよ。

作者の
コメント
つまらない作品だったので書き換えようと思ったが、どうやってもつまらないので止めた。





タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その4)

私の再三の警告にもかかわらずP文学賞へ応募することを決定された方へひとこと

           覚えてろよ!


作者の
コメント
「ついに弱音を吐いた」といったコメントが書かれた。





前置き 受賞者には賞金50万円が授与される。

タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その5)

人生には、お金(50万円)よりも大切なものがあるということに、残念ながら、あなたはまだ気付いていない。

本当に悲しい・・・。

今からでも遅くはありません。
P文学賞へ応募するのは止めよう!






タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その6)

P文学賞を獲得して50万円の「はした金」をもらってどうなるんだ?
それで家やマンションが買えるわけじゃあるまいし・・・。

そんなくだらないもの目指して苦労するなんて、本当に馬鹿げてるとしか言いようがないな。

頼むから、みんな棄権してくれ!






タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その7)

私がP文学賞を受賞して賞金50万円を手に入れた場合は、その一部を福祉施設に寄付することをこの場を借りて宣言いたします。

今の政府の福祉政策は充実しているとはとても言えません。全国にある福祉施設は、政府の度重なる補助金削減のため、非常に苦しい運営を強いられております。
この窮状を知り、自分も何とかして社会に貢献したい、と思われた方は、私にP文学賞を取らせるために応募を見合わせてください。

    あなたのちょっとした勇気が福祉後進国・日本を救います!





タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その8)

おまえらは、このP文学賞を足がかりとして、直木賞、さらにはノーベル文学賞を受賞しようなんてとんでもないことを考えてるな。

なんだ俺と同じじゃね〜か。






前置き 「P」とは、「人間は考える葦である」というわけの分からない名言を残したフランスの哲学者、ブレーズ・パスカ○。

タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その9)

P短編小説文学新人賞に応募するくせに、「P」という偉大な人物について何も知らない奴がいるみたいだが、そいつらはいったい何を考えているのだろう。

自分が応募する文学賞名の頭についた人についてある程度知っておくというのは、物書きにとっては常識中の常識である。

猛省を促したい。

と言ったところで、君たちが今から調べるのは面倒だろう。
そこで、Pについて私の知る限りの説明しておく。

Pは、頭のいい外人で、偉かったんだ。

以上。


作者の
コメント
私は未だこの人物が何をやったのか知りません。





前置き すでに文学賞への応募が始まっており、かなりの数の作品がパソコン通信の「応募のコーナー」に書き込まれていた。

タイトル:P文学賞へ応募される皆様へのメッセージ(その10)

初めのほうに作品をアップされる方々に警告しておきます。

駄作を書き込むな!

最初のほうにレベルの低い作品があると、それを見た文学的才能のかけらもない奴らが、「この程度でいいんなら私だって・・・」と思い、大量に応募してくる可能性があります。

そうなると、私の応募作品の順位がさらに下がってしまいますので、10月なかばまでは優れた作品のみのアップをお願いします。


作者の
コメント
早く応募したほうが読んでもらえる可能性が高いためか、初日に作品が大量にアップされました。既に一般の人による作品の感想も書き込まれ始めていましたので、単なるメッセージに対するコメントはもう書かれなくなっている状況でした。

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