前置き 1992年頃、大手パソコン通信ネットの掲示板に書き込んだメッセージを少々書き直した作品。

鼻の穴から足の親指がどうしても抜けない方へ

 あなたは一体何をなさろうとしていたのですか?
 まったくもって理解に苦しみます。
 鼻糞(はなくそ)を足の親指でほじくり出そうとしたのならば、少々強引すぎたと言わざるをえません。
 手足の爪の中で足の親指の爪が一番でかく、ひとかきでほじくれる量は最大である点に目をつけたところは立派です。しかし、足の指を引き抜くときのことまで考慮しなかったのはまずかったですね。
 右足の親指が右の鼻の穴(鼻孔)に入って抜けない場合は、すぐ横の人差し指が鼻の頭に当たって不快きわまりないでしょう。
 その場合は、素直に右足の人差し指を左の鼻孔に挿入してみてください。不快感はかなり減りますね。安定感も増すでしょう。
 「そんなことをしたら鼻で呼吸ができないじゃないか?」と文句を言われそうですが、人間は鼻でなくとも口で息を吸ったり吐いたりできます。人によっては「えら」でも呼吸できるでしょう。
 「口は教会で賛美歌を歌うので、どうしても鼻で呼吸したい」というのでしたら、右足の人差し指が既に入っている左の鼻孔にさらに右足の中指をも強引に押し込み、鼻の穴の中で中指と人差し指の間を広げてみてください(足の指に力を入れると吊ることがありますので注意して行ってください)。
 中指と人差し指の間に空間ができればそこを通して呼吸を行うことができますので、普段どおり日曜日に教会へ入っても困ることは何もありません。
 その体勢で讃美歌を歌うあなたの写真を誰かにビデオに撮ってもらい、ホームページで公開するというのも楽しいと思います。

PS:
この文章を読んで、掲示板に「尻の穴から、拳(こぶし)がどうしても抜けない方へ」というタイトルのメッセージを書きたくなった方へ忠告しておきます。
インターネットの倫理に反することになるので、お気持ちは十分にわかりますが、ここはひとつぐっと堪えてください。

PS2:
「尻の穴から、拳を抜く方法を私は知っているのに」と、地団駄を踏んでいる方へも忠告しておきます。
拳を握らず、手のひらを開いて抜けばいい」というのはダメです。それでは何もつかみ出すことができません。


作者の
コメント
「それじゃ、○○○から×××が抜けないカップルへ、というタイトルのメッセージはいいのか?」というメールが予想していたとおり来ましたが、良いとか悪いとかいう問題ではないと思います。
(作者:フヒハ)

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