前置き 1992年頃、大手パソコン通信ネットの掲示板に書き込んだメッセージ。インターネット時代に合わせて内容を変更した。

今、顔面から血を流している方へ

  インターネットの発達により、誰でもスケベな写真を好きなときに自由に見れるようになりましたが、スケベ画像を見るときはモニターにがぶりつかず、画面から少なくとも50センチ以上顔を離してご観賞ください。
  興奮してあまりに急にモニターに顔を近づけるから顔面がモニターに激突して額が切れ、血が流れ出るのです。頭を画面から50センチ以上接近させないようにしていれば顔面から流血することは決してありません。
  卑猥な写真を見るとどうしてもがぶりついてしまうという方は、フルフェースのヘルメットを頭にかぶってネットサーフィンすることをお勧めします。これにより流血という最悪の事態は避けられます。
  このようなヘルメットをかぶっていれば、スケベ写真を見たときに思わず出てしまうニヤけた表情を隠すことができるという利点があります。
  ただ、時間が経つとたれてくる「よだれ」はヘルメットでも防ぎようがありません。秀逸なスケベ写真を鑑賞すると、よだれは首を伝わって上半身に達し、上着がぬるぬる液でびしょびしょになりますのであまり気持ちがいいものではありません。首の周りに手ぬぐいを巻くなどの対策が必要です。
  フルフェースのヘルメットをかぶった場合の欠点として、背後が死角になる点が挙げられます。
  モニターの横にバックミラーを取り付けている人はあまりいないでしょうから、家族の誰かが後ろにいないことを十分確認してからクリックをする必要があります。とりわけ、お母さん、姉、妹には注意してください。卑猥で露骨な写真を見ているところを異性の身内には絶対に見られたくないですね。
  自分の背後にいるのが、兄弟、お父さん、おじいさんの場合には、気付かないふりをしてしばらく観賞させておいて後で料金を徴収します。
  後ろにいるのが、自分の家に押し入った強盗で、「金を出せ!」と脅している場合には画面の卑猥画像をハイレゾリューション(高解像度)のレーザージェットプリンターでプリントアウトして強盗に差し上げましょう。万が一、強盗が「体はいいが顔がかわいくない!」などといちゃもんをつけて殴りかかってきてもフルフェースのヘルメットをかぶっていれば大して痛くありません。
  背後にいるのがあなたのガ−ルフレンドであった場合が一番困ります。卑猥画像を見てひとり悦に入っているところを彼女には絶対に見られたくありません。
  当然、彼女はあなたがこそこそと何を見ているのかに関心があり、あなたの前のモニターを覗き込もうとします。それを察したあなたはすかさず頭を右に倒し、ガールフレンドの視線を遮ります。今度は彼女はあなたの左側からモニターを見ようとします。もちろんあなたはそうはさせじと上半身を左に移動します。再び彼女は右に移動しますが、あなたはモニターを見られる前に右に倒れます。
  この右、左、右、左・・・という一連の動作は延々と繰り返されます。
  頭のよい女の子ならすぐに右に頭を倒すフェイントをかけて左に倒すという作戦に出るのだが、残念ながらあなたの彼女ではこんなことを思いつくわけがありません。何時間も二人で右、左、右、左・・・が繰り返されるのです。
  しかし、モニターを見られてしまうときがいつかは必ず来ます。ある時、あなたのガールフレンドが意識してフェイントをかけたわけではないのですが、ただバランスを崩して、上半身を右に傾ける時に左に倒れてしまい、とうとうあなたが鑑賞していたモニター画面を見てしまうのです。
  でも、あなたの方が一枚上でした。左右に体を振っている間に、万が一のことを考え、あなたはたくましい男の全裸画像のページをモニターに表示させておいたのです。
  あなたの彼女は、いたく感激し、あなたへの愛を一層募らせます。


作者の
コメント
パソコン通信時代に画像をダウンロードすることは大変でした。モデムの速度が1200なんてのがあたりまえで1枚ダウンロードするのに数十分もかかっていました。しかもダウンロードしてみないとどんな画像かまったくわからないというありさまです。タイトルだけを見てダウンロードするのです。
笑ってしまったのが、ダウンロード数です。「風景」「夕焼け」なんていうタイトルの画像はダウンロード数1(おそらくアップした人が正しくアップロードされているかを確かめるためにダウンロードしたものでしょう。つまり他人は誰も見てない)ばっかりなのに対し、「裸婦人」「女性ヌード」とかいう女性の裸を暗示するタイトルの画像のダウンロード数は数千、数万にも達していました。今も昔もスケベな奴ばっかり。
(作者:フヒハ)

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