前置き 1992年頃、大手パソコン通信ネットの掲示板に書き込んだメッセージ

高校でのコンドーム配付の是非

 先日、茨城の高校で大騒ぎとなった事件が新聞に載っていました。とある医師がエイズへの関心を持ってもらうために学校で生徒に講義を行ったということですが、その際、その医師が男子生徒にコンドームを配付したことから学校中がパニックとなり、学校側は配られた避妊具を大慌てで回収したという話でした。市役所では教育委員長が市民に迷惑をかけたと謝罪をしたそうです。
 私は高校でコンドームを男子生徒に配付したことがなぜ大騒ぎになるかがまったく理解できません。
 もし、講演に招かれた医師が避妊具をあらかじめ自分のイチモツに被せておいて、素っ裸にレインコートのみを羽織った姿で教壇に登り、女子生徒達の目の前でレインコートの前をパッと開いたとしたら非難されてもしかたありません。
 また、体育館で講師の医師がひとりの女子生徒を相手に性交の実演を行い、「今だ!」と、コンドームをつけるタイミングを懇切丁寧に説明したとしたら行き過ぎと言えるでしょう。
 しかし、新聞によると、医師は避妊具を男子生徒に配り、
「みなさん、家で実際に使って、慣れてください」と言っただけのようです。
 何でこんなことが大問題になるのでしょうか。
 私は、医師は間違ったことはしていないと考えます。エイズを防止する最善の手段はコンドームです。男子高校生にコンドームに慣れてもらい、実際に性交する機会に出くわしたときに、躊躇することなくコンドームを使ってもらいたい。私は医師の高校生に対する親切な思いやりと感じました。
 市の教育委員会は、避妊具を配ることは性行為を奨励していることになる、と批判していたらしいのですが、それも何だかなんだかよくわかりません。
 だったら学校で校長先生が生徒にマリファナを配ったとしたら、子供達にマリファナ吸引を奨励したということになるのでしょうか?
 この場合は奨励したことになります。
 しかし、そういったことも地域や学校によっては善になったり悪になったりするのです。
 たとえば、ある高校で保健体育の先生がマリファナを生徒に配布したところ、今まで授業中の教室内でも堂々とタバコを吸っていた不良生徒達がタバコを吸うのをピタリとやめたそうです。
 「生徒にタバコを吸わせない運動」の先頭に立っていた生活指導の先生は大喜びしました。不良生徒達は全員、授業中にマリファナを吸引するようになったというだけのことですが。
 また、別の高校では、倫理社会の先生がマリファナを生徒に配ったところ、生徒はだれひとりとしてマリファナの誘惑に負けることなく、みんなコカインに手を出したということです。
 これらの例からわかることは、「高校生はそんなことをしては駄目」と一律に禁止するのではなく、「この高校ではやっていい」、「こいつらは駄目」というように、それぞれの高校・個人に合わせた適切な指導を行っていくことが教育上大切だということです。


作者の
コメント
 私が小学校低学年の頃、教室で先生が生徒にビタミン剤だと思うのですが、「肝油(かんゆ)」という飴のようなものを配っていました。その肝油にはオレンジ色と黄色の2種類があり(大部分の肝油はオレンジ色で、ほんの少しだけ黄色の肝油があった)、オレンジ色のはしばらくなめていると黄色に変わり、黄色のは解けてなくなるまでずーと黄色のままでした。
 子供達は幼稚でした。みんなはオレンジ色の肝油を先生からもらうと、オレンジ色と黄色の肝油を2つもらったような気分になり、えらく得した気分になりました。
 一方、黄色の肝油を与えられると1個しかもらえなかったと感じ、先生からひどい差別を受けたような気がして沈んだものです。
 私の友達は先生から黄色の肝油をもらった日、いじけてしまい、その後1週間登校拒否をしました。
 今日の小学生の登校拒否の理由は「いじめ」だとか「勉強嫌い」が主な原因みたいですが、当時は「先生が黄色のかんゆをくれた」というのが上位にきていたと思います。
 上のメッセージと全然関係ないコメントでした。
(作者:フヒハ)

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